日影沢を上流へ
平成21年2月24日(火)
この前は日影沢の途中まで行ったので、今日(2月16日)はさらに上流まで行くことにした。林道の入口に車を止めた。すでに数台止められていた。
まずハナネコノメを探した。たしか、林道の入口に近い方だったと思って付近を歩いてみたが、どうも分からない。この前のmakotoさんの話がうまく私の頭に残っていないようだ。夢のような出会いで頭がいっぱいになって、上の空になっていたのか・・・。帰りにもう一度探すことにして、上流に向かった。
私の後ろから男性と、犬を散歩させている女性が来ていた。ワンちゃんを見るとなんだかほっとする。こういう場所ではめったに犬と出会わないから、場違いの所にハッピーを連れてきているのじゃないかという気持ちがどこかにあったからだろう。男性はしばらく私につき合っていっしょに歩いてくれた。健康のために毎日高尾山まで歩くのだそうだ。すでに止まっていた数台の車、あの人たちも毎日同じ場所に車を止めて歩いているのです、と言っていた。あの女性は毎朝この道を犬を連れて歩いているのです、と言っていた。私が、小仏城山までかなりありますよね、私でも行けるでしょうか、と言うと、そうですね、だいぶありますからね・・・と、難しい感じ。やがて高尾山頂大垂水峠方面の標識のあるところに来て、男性はこちらへ行きますから・・・と言って別れた。
この前引き返したところからどんどん先へ行くとガードレールが見えてきた。ガードレールはこの道では確か初めて見ると思った。ちょっと違和感があったが、その後あちこちで見ていたらだんだん慣れてきた。
向こうにフェンスが見える。あれがゲートと呼ばれるものだろう。鍵がかかっているようだが左端が通れる。この辺から上り坂が急にきつく感じられる。いつの間にか沢の流れが見えなくなり、せせらぎも聞こえない。ガードレールが続く。
カーブの先にはどんな景色が見えるのだろう。伐採された明るい斜面はいつになったら現れるのだろう。そんなことを思いながら歩き続けた。ハッピーはひたすら私についてきている。
なんだか明るくなった感じがした。もしや・・・。やっぱりそうだ。伐採の斜面だ。切株も見える。
ふと伐採斜面の反対側を見ると、あ、スミレだ! 種類までは分からないが、あちこちにかわいい姿を見せている。
スミレの顔を見たら安心感が湧いてきた。ハナネコノメは見つけられなかったけどスミレを見つけられたからだろう。小仏城山まであとどれくらいあるのだろう。帰りの力まで使い果たすわけにはいかない。今日はこの辺で帰ってまた来ようと思った。
帰りかけて少し行くと上って来る人に出会った。スミレが咲きましたねというと、その人も、ああ、咲きましたねえと言った。小仏城山まで何分位ですかとたずねると、15分くらいかなということ。それくらいなら行けばよかったかなあと思ったが、またこの次にすることにした。次に挑戦する楽しみとしてとっておこうと思った。
坂を下り始めると、上りの時より勾配のきつさを感じる。ハッピーは行くときと違ってどんどん私を引っ張っていく。沢が見えてきた。なんだか急に寒い感じがすると思ったら、さっきまで陽の当たるところを歩いていたのに、陽が当たらなくなっている。「日影沢」という名前はこういうことだったのか・・・と思った。歩きながらいろんなことが頭に浮かぶ。ハナネコノメは今日はもう見つけられないかもしれない。やっぱり私には無理だ。少し気持ちがへこむ。でもいいんだ、スミレが見つけられたんだもん。それに、きのうは清水公園でアズマイチゲを見つけたんだし・・・。ハナネコノメとは脈絡のないアズマイチゲで自分を納得させようとしている。
車のところまで戻ってきた。makotoさんに、だいたいの場所だけでももう一度きいて、そしてまた来ることにしよう。二度もmakotoさんにこの場所で会えるなんてそんな偶然はないと分かっていながら、心のどこかで期待していたのかもしれない。
あとで分かったこと、それはこの日makotoさんも日影沢に来ていたのだ。たぶんお昼頃だろうか。このことが分かっただけでも、なんだかハッピー気分。
帰りの車の中でハッと気がついた。そうだ、ハッピーの写真を一枚も撮らなかった。ま、いいか、また来よう。私が、ま、いいか・・・と思えるようになったときは、前向きな気持ちになっているとき。ハッピー、また来ようね。そのときは写真を撮るからね。
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急にアズマイチゲを見つけたときのことが鮮明によみがえってきた。白い可憐な花が目に飛び込んできて、ハッとして急いでカメラを向けた。何も急ぐ必要はないのに不思議な心理。そのうち何人か顔見知りの人たちがやってきて、たった一輪のアズマイチゲを取り囲む。交代で譲り合ってカメラを向ける。写真の先生級のYさんが、「そんなにあわてなくてもこれからどんどん咲いてくるんだよ。」と言った。皆が納得して笑い合う。Yさんは毎年写真の展覧会に花の写真を出品して賞も受けているそうだ。Yさんがさらに言う。「一番先に咲いた花を、自分が一番先に見たいという気持ちが働くね。不思議だね。先に咲いた花も後から咲く花も花の値打ちに変りはないのにね。」みんな、そうだ、そうだとうなずく。
すこーしピンクがかっている。もっと全体にピンクになるめずらしいアズマイチゲがそのうちに咲くからね、とYさんがその場所も教えてくれた。
ハナネコノメだってこれからどんどん咲くのだから、最盛期に撮ることを目標にすればいい。自分にこう言いたくて、アズマイチゲのことが頭に浮かんだのかもしれない。
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追記 16日に日影沢の伐採斜面のところまで行って、その翌日この記事を書いた。発信する今日まで何度か読み返して、修正した方がいいかなと思うところもあったが、あの時の正直な気持ちをそのまま残すことにした。
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